新代田駅前で待ち合わせる。朝7時30分。
早朝の環七は三連休の初日らしく多くの車が行き交っていた。
FEVERの前あたりで待っていると
「□@#○&¥△+〜〜!!」
明らかに人の声だった。
ドップラー効果・・・。
なんなら自分のほうに声が向いていた気がする。
通り過ぎたほうに顔を向けると、反対車線をすぎていく車の中に窓からこっちを見ている昂大が。
多分、さっきのは「Uターンしまぁす!!」みたいな感じなんだろうと思う。
今日は上越安塚区にある耕太郎農園さんにライブに行く。
ツアーファイナルが上越にある高田世界館である自分にとってとても嬉しい機会である。
つい数日前に用事があってGrapeFruitMoonに行くと、昴大に会った。
昴大はカメラマンで、ライフワークとして良く田舎へ写真を撮りに行っている。
ちょうど立ち話をしていたら、ふと思い立って、「今週末空いてない?」と誘ってみた。
普通の人なら「急すぎるだろ・・・アホか」
というところも、昴大ならなんかイケる気がした。
・田舎だよ
・農園だよ
・お米好きだよね?
・今年高田世界館きてくれないよね?
・上越におばあちゃんいるじゃん?
首を縦に振らないならばこのあたりが説得のカードにはなるだろう。
「行きます!!」
即答でワロタ。
というわけで、今回は”日帰り上越の旅〜with上保昂大〜”
連休初日でひしめき合う車の中を、二人は一路上越を目指したのであった。
昴大が車を運転してくれているので、自分はこの前ties musicさんから頂いた激烈うまい岡山の高級シャインマスカットをあ〜んして食べさせてあげる。
車でおよそ4時間ほどの旅。
練馬インターから高速に乗る。
最近のお互いの話や、音楽の話、写真の話をする。
9月には小豆島に1週間違いですれ違っていたらしい。
ぶどうの美味しさに感動していたので、この分だと今度岡山も来てくれそうだな。
新潟に入ると、棚田がたくさんみえるようになって、その話をしてもらう。
昴大は田んぼに詳しい。家が米農家だった俺よりもずっと詳しい。
いくつものトンネルを抜けて、抜ける旅に綺麗な景色がくるくる変わった。
そして同じくらい雨も降ったり止んだりを繰り返していた。
上越の安塚という地域は「雪のふるさと」というらしい。これも昴大から道中教えてもらった。
「ようこそ!安塚へ!」というような雪だるまが地域の入り口で迎えてくれた。
やたらと三角の小屋や、かまぼこ型の倉庫、まきがたくさん積まれたお家、THE雪国って感じ。
そして耕太郎農園に到着。
企画してくれたNamyさん、耕太郎さん、その場にいてくれた皆さんに挨拶すると、
「とりあえず食いな」ということでお昼ご飯をいただく。
栗ご飯、味噌汁、おなす、カツ。
秋の味覚〜〜〜。なすが甘い!おいしいご飯ごちそうさまです。
ライブは1時間を目安。
芝生のひかれた会場には、木製のパレットが2つ広げてあった。
双発のスピーカーに、足元にはちゃんとモニターがあって、PAはKiwyさん。
意外と至れり尽くせり、ちゃんと機材がある・・・!
準備段階で雨が降る。
テントを機材の上に移動してもらう。
開場時間になると、続々とお客さんが集まってくる。
芝生の上に椅子が置かれていて、そこにめいめいかけてゆく。
耕太郎さんの挨拶、Namyさんの挨拶、司会の方からの紹介などがあり、ステージ上へ上がる。
ライブ時間になると、雨は止んでいた。
歌い出すと、なんなら日差しがとても強い!暑い!目が開けられない!
パレットが芝生に沈んでちょっとふわふわする。
前も山、後ろも山。
とんぼがたくさん飛んでいる。
自分の実家みたい。
自分の歌を初めて聴く人ばかり。
この中で、どんな表現ができるだろうか。
汗をかきながら歌う自分に途中、耕太郎さんがタオルとお茶を持ってきてくれるほんわかしたシーンも(笑)
この、人のやりとりが、音楽やってて自分が嬉しい瞬間のひとつでもある。
耕太郎さんは、ずっとここでライブをしたいと考えていたらしい。
この日、耕太郎さんは御歳70歳を超えながら、ご自身でライブ配信を勉強して配信も行っていた。
農園や自身が携わっていることでも常に新商品や、発明をしているとのこと。
その勤勉さと溢れて止まらない好奇心に頭が上がらない。
ライブは大盛況に終わり、CDを買ってくれたり、「あれがよかった」「じーんときた」などコメントもいただいた。
農園の商品だというコーヒーをご馳走になったり、自家製かぼちゃのケーキを頂いてゆっくり帰り支度。
高田世界館での再会を願いながらお別れ。
お見送りされながら昴大が車を出し、助手席の窓から「またね〜〜〜」と手を振るその描写はまさしく田舎へ泊まろうのごとし。
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