小野雄大

うたたねというバンドでギターと歌を担当しています。
小野雄大としてもソロで活動中!
2017年12月より小野雄大企画・編集のZINE「DRAGONFRUIT」を毎月発刊!

2016年3月 自主制作デモ「手紙」発売、ワンマンライブを行う
2016年6月 初のフルアルバム「魔法みたいな」発売、金佑龍とのツーマンを行う
2016年8月 SUMMER SONIC'16 GREENFIELDに出演
2016年10月 うたたね、2ndミニアルバム「うつくしいもの」発売。OLDIE WOLDIE、Emerald、みな

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[出演情報] 演劇グループ キコ/qui-co 第10回公演「鉄とリボン」に出演します

小野雄大として初のお芝居に出演させていただきます。---------------------------------演劇グループ キコ/qui-co 第10回公演「鉄とリボン」▼日時(計3公演)2018年5月2日(水) 19:002018年5月3日(木) 12:00/17:00▼劇場座・高円寺2▼公演詳細キコ/qui-co HP「鉄とリボン」特設ページ以下、キコ/qui-co HPより、鉄とリボンにおけるスケッチ(あらすじに代えて) --------------------------------- 物語は渋谷区のライオンズマンションの一室から始まる。日曜日。訪れた春の静寂の匂いを嗅ごうとサッシ窓を空ける。築30年のマンション。錆びたレールは金切音を立て重くひっかかかる。無意識の脳裏にストレスが蓄積する。窓を開けるのはそこでやめた。中途半端に開いた空間から暖かな排気ガスの匂いが舞い込む。二日酔いの頭に痛みが走る。 彼女の名は、ナギ。記憶がない。彼女のくちびるは乾いている。上のくちびると下のくちびるが幾度か接触しては音を奏でる。それは歌だった。男がナギの声を聞いたのはそれが初めてで、その歌について尋ねるとナギはこう答えた。 「はなよめ。」その単語を口にすると、ナギの全身から汗が噴出した。どうして泣いているのかは本人もわからない。フローリングには水溜りができた。まるで産声のような泣き声をあげた。ナギの眼球は中空を見ている。どこからともなく、ひとひらの桜の花びらが部屋に舞い込みナギの眼前を横切った。またくちびるは歌を唄った。今度ははっきりと。 彼女の脳が痛烈な追憶を始めたのだ。 この物語は彼女が「はなよめ」だった時代の記憶である。場所は、小さな、暖かな島。地図に無い町。そこには、町の規模にはそぐわない巨大な神社がある。正午には必ずサイレンが鳴り、皆立ち止まり黙祷を捧げる。繁華街がある。小さな遊園地や劇場もある。漁業も農業も無い。産業がないのに娯楽だけがある。そう。この町の特産品こそ「はなよめ」。特権階級の人間のために教育された「はなよめ」は秘密裏に売買され、この町を出て行く。そして誰一人として二度と戻ることはない。彼女が町に生きたかつての日常。 それはまるで幻想のようだった。町は歌にあふれ、下駄の音がそこかしこに乱れる。人々は夜を愛し、朝を憎んだ。夕闇に輝きだすわたしたちの生命活動。橙色の提灯が、わたしたちの裸足をお社に導くの。赤いりんご飴を齧りながら、わたしたちは少女でなくなったの。死に物狂いで逃げた時、前を走るあなたのお香に汗と血の匂いが混じっていたの。 「わすれないでね」みんなそう言って、いなくなってしまったのなのにわたしは忘れてしまう。田んぼは水が張られてキラキラのあぜみち。誰もいない道にオルガンが置かれている。季節の風が吹くたびにオルガンは勝手に鳴るから。おもいだしてね。わたしを。うたうあなたのこえは。だいすき。 あまりにも優しく あまりも残酷な少女達の脱出劇。―「鉄とリボン」